フェルデンクライス・メソッドはどんな人にメリットがありますか?
簡単に言うと、フェルデンクライス・メソッドはどんな人にもお勧めできます。
特に何か新しいことを学ぼうとする人には、楽しい学習だと思います。
何かを探求しようとするためには、助けとして欠かせなくなるでしょう。
フェルデンクライスメソッドは、どんな実用性がありますか?
日常生活では、腰痛の人、筋肉や関節を痛めている人が、より楽で楽しく動くための新しいオプションを見つけるのにフェルデンクライスメソッドが役に立つでしょう。
アスリートやミュージシャン、ダンサーにとっては、「正確にチューニングされた」体で試合やパフォーマンスに臨むための助けになるでしょう。
脳卒中を起こした人や、神経学的な症状のある人が日常生活を効率的に送るための方法を見つけるのに助けになります。
その他、年齢や身体的な状態に関わらず、誰でも快適で、リラックスして生活を楽しむための助けになるでしょう。
レッスンではどんなことをしますか?
グループで行うATMのクラスでは、ティーチャーが体の動きをゆっくり段階を踏んで順番に言葉でガイドしていきます。動きの間には静かに休む時間が入ります。
多くのレッスンでは床にマットを敷いて寝て行います;他にも座ったり、立ったり、一つの姿勢から別の姿勢に移っていったりすることもあります。
動きと動きの間の休みは、動きを行うことと同じ位に大切なものです。
その休みは、深く休息する状態に導くと同時に、頑張らずに効果的な学習をして、それを自分に同化することを促進します。一つ一つのレッスンは、自分を見つめなら、新しいことを明確にしていくために慎重に構成されています。そして、自分に対する気づきを大きくし、より多くの動きの選択肢を増やす助けになります。
レッスンを受けるために、準備することは?
特別な準備は必要ありません。始まる時間に行って、心をオープンにして、笑顔でいてください。
クラスの1時間か2時間前までに食事を済ませて、余り満腹にするのを避けておけば、より快適でしょう。
直前でも、ちょっとしたお菓子や飲み物を摂るくらいならいいでしょう。
仰向けに寝ることが多いので、レッスン場所が硬い床の場合には、薄いマットなどの敷物が必要になる場合もあります。
自分が快適な状態になるようにしましょう。
FI(個人レッスン)ではどんなことをしますか?
FI(機能的統合)の個人レッスンも、グループのレッスンと目的は変らないのですが、それぞれのレッスンがその人個人に合わせた、個人の必要性を満たす特別なものになります。そして、体に触れることと言葉によって、学ぶことになります。
フェルデンクライスのティーチャーはあなたの興味や考えに耳を傾け、あなたと一緒に目的を明確にしてワークします。
そして、優しく、サポートするようなタッチで、一連の動きを通して、あなたをガイドします。そして、あなたがより良く自分を知り、思考、動き、表現の範囲を拡大するように助けます。
FIは低いマッサージテーブルや、床に仰向け、横向き、うつ伏せで寝て行うことが多いのですが、座ったり、立ったり、膝立ちになったり、他のポジションで行う場合もあります。
あなたが「実際の生活の中」でやっていることを想定して、そのセッティングでレッスンする場合もあります。
例えばウォーキング、スイミング、ピアノ演奏、ガーデニング、ウエイトトレーニング、ヨガなど、状況に合わせて行うこともできます。
ATMのレッスン、FIのレッスンは45分~60分位です。それよりも長くなったり、短くなったりすることもあります。
フェルデンクライスメソッドのレッスンを受けた後に、どんな変化がありますか?
初めてのレッスンでも、何か期待できるような効果はありますか?
初めてATMかFIを受けた後にも、ちょっとだけ背が高くなったと感じるかも知れません。
或いは、ちょっとだけ体が軽く感じるかも知れません。
日常の動きが労力が少なく、より楽に、楽しくできるようになったと感じるかも知れません。
呼吸がちょっと深くなり、ちょっと楽になるかも知れません。
好奇心や創造力や生産力が高まったと感じるかも知れません。
その違いがどんな意味を持つかは、人それぞれでしょう。
でも「何か」違いがあったとしたら、それだけで「新しい」ことではありませんか。
もちろんそれは、個人によって違いはあるのですが、可能性は無限にあるでしょう。
フェルデンクライスメソッドのレッスンは何回ぐらい受ける必要がありますか?
それは、あなたが「学びたい」と思う度合いによって決まります。
学んだり、自分を変化させたりする能力というものに制限はありません。
しかし、フェルデンクライスメソッドがどういうものか知るためには、何回か続けて受ける機会を設けた方がいいかも知れません。
最初はATMを5、6回以上受けるとか、FIを3回受けるという計画を立てておくのがお勧めできる方法です。
体験していくうちにレッスンを自分に合わせて行うことができるようになるでしょうし、そうすれば自分にも出来るという感じを得られるでしょう。
或いは自分の目標とするものを新たに考えることも出来るでしょう。
メソッドを受ける生徒の中には何ヶ月も、何年間も出席し続ける熱心な人もいます。
そして、1人のティーチャーだけでなく、何人かのティーチャーから学ぶ生徒もいます。
FIの個人レッスンを受けた方がいいでしょうか?ATMのグループレッスンを受けた方がいいでしょうか?
ATMレッスンは全ての人にフェルデンクライスメソッドをリーズナブルにかしこまらずに受けてもらえるので、お勧めできます。
ATMは楽しく受けることができ、全ての身体レベルの人ができるものです。ATMは新しいことに挑戦はしますが、頑張ってやらなければないらないことはありません。自分のペースで行うことができますので、安心して受けることができます。
普通の軽い運動が出来る人であれば、ATMのレッスンは素晴らしいものになるでしょう。
(運動して良いかどうか自信のない方は、医師に相談して下さい)
フェルデンライスメソッドの個人レッスンであるFI(機能的統合)と呼ばれるレッスンは、何か特別な必要がある人に適したレッスンです。何かの学習を促進したい人、或いはただ個人で受けたいだけの人もいるかも知れません。
ATMだけしか受けない人もいますし、FIレッスンだけしか受けない人もいます。また、両方とも受ける人もいます。
両方受けて、自分に合っている方を選ぶというのも良いかも知れません。もし、どちらか決めかねているとすれば、ティーチャーに相談してみるのが一番いいでしょう。 ティーチャーはあなたに合ったフェルデンクライスメソッドのプログラムを選ぶ助けになるでしょう。
どんな服装でやればいいですか?
ゆったり、自由に動けて、柔らく快適な服装であれば何でも構いません。何か特別な服装はフェルデンクライスメソッドには必要ありません。トレーニング用のジャージやスウェット、ヨガ用のウェアが楽で動き易いので好む人もいますが、別にそういうものでなくても構いません。 自分が快適だと思うものを選んで下さい。
ただ、ボタン等が付いていると、煩わしい時があるので、ボタンの付いていないものが好ましいでしょう。
レッスン中の休憩には、どんな意味がありますか?
レッスンで行う動きが、脳に新しい情報を与えるために、休みを入れることが必要なのです。
休んでいる間に、神経からもたらされた新しい感覚を脳が処理することが出来るのです。
休みを入れずに動きを続けていくと、動きを統合し、自分のものにする機会が失われます。だから、動くことも大切ですが、それと同じ位休むことが大切なのです。
レッスン中、何度も呼吸に注意を向けるように指示されるのは何故ですか?
呼吸は楽な動きをする上でのキーポイントです。
私達は何か困難なことがあると、呼吸を止めてしまいます。だから、呼吸をモニターしていると、自分が楽な動きをしているかどうかが分かります。呼吸を止めていることに気づけば、頑張り過ぎていることが分かって、動きを小さくしたり、休みを入れたりする必要に気づくことが出来るのです。
呼吸が楽に出来ていることは、動きを楽にすることにつながります。
実際の動きをせずに、動きのイメージだけをすることには、どんな意味がありますか?
動きをイメージしたり、動く姿を想像したりすると、脳は実際に動いているのと同じように筋肉に指示を送るということが研究によって明らかにされています。寝転んで、動きをイメージすると、システムが筋肉に「信号」を送り、反応があることが感じられるでしょう。これによって、どのように動きを始めているか、気づきを高める助けになります。